2010年4月26日月曜日

コラム:初心者が気に留めておくと良いこと

一般的に、Wesnothのプレイヤーはキャンペーンをある程度遊んだ上でマルチプレイを始めるというパターンが多いようだ。しかし、Wesnothはキャンペーンとマルチプレイでかなり勝手が違う。難しいキャンペーンをクリアして自信を持っていた人でも、まったく勝てないという事が起こりうるのだ。勇気を出してマルチプレイをやってみたらボコボコにされた、という初心者の方がいれば、このコラムが参考になるかもしれない。

1.雇用
キャンペーンとマルチプレイでは雇用パターンが全く違う。初期雇用では(相手がランダムの場合)どの陣営と戦うのかわからないため、オールラウンドに対応できる雇用が求められる。初期雇用については新たにコラムを設けてまとめるつもりだが、基本は戦士系多め、斥候を1体、場合によって水上ユニットや補助ユニットを雇うのが正しい(もちろんマップ、陣営による)。またキャンペーンとマルチプレイではユニットの価値自体も異なる。例えばオークの兵卒はキャンペーンでは弱いユニットと言う印象を持たれがちだが、マルチプレイではぶっ壊れ性能である。また弓兵系は安く、近接にも遠距離にも反撃できるので好印象を持たれやすいが、使いやすいユニットではない。デフォルトの時代では魔法系が炎や冷気など非常に使いやすい属性を持っているため、遠距離はそちらに任せた方が都合が良いことが多い。もちろん使い方によっては活躍するが、数は多く必要ないことが多い。雇用は戦略の源なので軽視しないのが重要である。

2.斥候と情報戦
キャンペーンでは基本的にマップは全て見えていて、相手の情報が丸分かりである。しかしマルチプレイでは普通戦場の霧オプションがオンになっており、相手がどこにどんなユニットを置いているか全く分からない。これは恐ろしいことで、知らないうちに自軍の薄いところにユニットを集められて、どう頑張っても戦線が崩壊してしまうこともある。来る敵が自軍の苦手ユニットならなおさらである。そうならないためには斥候で索敵して相手のユニット編成や数を確認しておくことが非常に重要。もちろん自分が攻めるときにもその情報は有用であろう。相手に捕まらない範囲で前進して移動力を生かしてまた自陣方面に戻ってくるのが基本的な斥候の使い方である。戦闘が長引くとつい面倒くさくなって索敵を怠りがちだが、基本的に斥候は毎ターン動かすものと覚えておこう。「伏兵」の特性はマップの森ヘクスに隠れることができる。情報戦を制するためには隠れてそうな場所にはラベルを張っておこう。

3.インタラクティブ性
1vs1にしろ多人数プレイにしろ、マルチプレイはインタラクティブなゲームである。したがって相手のプレイを観察することは非常に重要である。進軍、撤退の判断などは相手の応手による所も大きい。常に相手と「対話」する気持ちで対戦しよう。また、初心者は「相手に攻めさせたところを反撃して、弱らせてから一網打尽にしよう」といわゆるカウンター作戦をやりたがるものだが、相手はAIではないことに注意しよう。相手がある程度の実力を持っているなら守備力の多い戦線につっこんで来たりはしない。むしろ上級者は的確に戦力を見抜き、守備が厚い場所は無視して薄い所を狙ってくる。常にこちらから攻めることも考えながらプレイしよう(もちろん無理攻めしろと言う意味では無い)。

4.運
自分は当たらないのに相手はばんばん当たる、というのはwesnothでは日常茶飯事のことである。したがって「この攻撃を外したら部隊が壊滅する」というような状況下では攻めないのが正しい。同じように「相手がラッキーヒットしなければ生き残る」という考えも間違い。常に運に対して悲観的になるのが正しい。また、ノーリスクの攻撃(投射なしユニットに投射で、暗黒僧に近接で、など)は反撃の概念があるwesnothでは非常においしい。有効活用しよう。sキーをおすと統計情報が見れる。「与えた」が+、「受けた」が-になっていれば運が良いと言えるが、1ターンの統計だけを見て軽々しく運が良い/悪いと判断しないように。確率というのは試行を繰り返すことで平均に近づいていくので、戦闘が始まったターンは得てして大きな偏りがあるものである。戦闘が始まって数ターンたつのに20%以上の開きが見られるようであれば、確かに運が悪いと言って良いだろう。しかし運が悪いと嘆いても強くなれるわけではないのを忘れずに。運の要素で詰むこともあるが個人的な感覚としては稀である。

5.リーダーの活用
マルチプレイにおいて、デフォルトの時代ではリーダーは唯一のLv2ユニットである。ユニットによっては、うまく活用すれば非常に有効である。しかし、なによりもまず「リーダーの死=敗北」ということを忘れないようにしよう。初心者なら最初の村取り以外は全く使わないぐらいで良い。当たり前のように思えるが実際の試合を観察するとリーダー死による試合終了は非常に多い。

2010年4月17日土曜日

ナルガン同盟(Knalgan Alliance)

この陣営の雇用パターンは多岐に渡り、またその雇用が非常に重要な陣営でもある。
「初心者対象」の原則から言うと、この陣営自体を使うこと自体がおすすめできない。
本稿は筆者の個人的な雇用戦略を記したものであり、参考になるかは保証できない
(裏を返せば他の陣営の記事に関しては、ほぼ正しいことを書いている自負はある。)

ドワーフの戦士
銃撃兵や警護兵にも言えることだが、主力が移動力4と言うのは非常に痛い。ほとんどの1vs1マップは移動力5を仮定して作られているため、このデメリットは文字通り「手足を失った」ようなものである。その他の性能を見ると、近接ユニットにしては珍しく2種類の属性を持って言る。単に腐りにくくなるだけでなく、残りHPが8や15,16のユニットの場合はハンマーを使うことによってわずかながら倒す確率をあげることができる。優れた耐性を生かして戦線の強度を上げるのが主な役割になるだろう。逆に一つの戦線に複数いても移動力の関係でなかなか活躍できないだろう。柔軟に使える重歩兵としてはなかなかの性能だし、狭いマップでは普通に強いのであまり見くびらないように。


ドワーフの銃撃兵
投射一回攻撃とある意味漢らしいユニット。安定して当てるためには確率論的には複数雇って撃ちまくるしかないが、それにはあまりにも高すぎる。反撃に期待して防御的に使うのにはそこそこ適しているが、相手の機嫌と運に左右される。基本的には貫通弱点の敵を牽制および排除するのが正しいだろう。対ドレークではこいつの密度をまずあげないと話にならない。また、値段分の働きをするのは難しいがどの陣営に対してもそこそこの相性なので迷ったら雇っておくのも悪くはない。

ドワーフの狂戦士
ナルガンで最重要なユニットと言える。とりあえず相手がドレークやナルガンでなければ雇用を検討し始め、アンデッドなら即座に雇う。したがって少なくとも序盤で19g手元にある状況を作っておきたい。基本的には高いユニットを排除するためにあるが、生き残ると危険なユニットにしっかりとどめを刺したり、他で十分削ってから村攻めに利用したりもする。相手に経験値を集中されやすいので注意。強力が付くと時間と場所によっては意外な相手を倒すことができる。逆に付かないとお荷物になる可能性すらあるので、場合によっては安い相手を倒すのに使っても良い。例えば反乱軍相手なら、強力が付いたら魔術師やウーズを狙いたいが、付かなかったら呪術師あたりで筆者は妥協する。複数雇うのは(場合にもよるが)対アンデッド以外ではおすすめできない。


ドワーフの警護兵
守備専門のユニットとしては最高峰。グールのような誤魔化しではなく、本当に堅いので攻め込まれやすい村に置いておけばある程度の安心が保証される。しかし堅さは「装甲」の性能によって成り立っているため、攻撃の際にはほとんど活躍できないのが難点。また守備している村を素通りされないために他にユニットが必要なので、結局あまり得していない気がするのも難点。こいつで村を盗めれば最高だが、かなり難しい。バージョンアップによって性能が向上した「壮健」とかなり相性が良いと思われる。守備している村を攻められても生き残っていれば最低HP11が保証されるのはなかなか。

盗賊
奇襲は陣営中最高の火力を持つが、逆に奇襲できないと雇う意味の無いユニットである。ZOCは縦方向のマップでは弱くなるので挟みやすくなり、活用しやすくなる。相手が忠誠軍、北方部族あるいはミラー以外なら雇ってみるのも良いが、相手の腕次第ではなかなか挟ませてくれない。斬撃弱点ユニットを素早く倒すのが役割であろう。盗賊同士で奇襲するのはおすすめできない。片方がラッキーヒットで倒してしまうともう片方は動けない。ランクアップすると散兵が付き、相手は攻めをリーダーで受け止め辛くなる。ただ脆いのは変わって無いので注意。

追いはぎ
安価な斥候ユニット。アンデッドに対しては特効薬であり、複数雇うこともあるだろうが、その他の場合は特に仮想敵もいないので役割が持ちにくい。安さを生かして後方撹乱や、重要でない村守備などが主な役目だろうか。盗賊の奇襲や狂戦士守備のZOC埋めなど、他のユニットと相性が良い。汎用的ではあるが初期雇用に2体出しても良いかは筆者の中で未だに結論が出ていない。

密猟者
他の陣営の投射ユニットと比べると多少見劣りする性能だが、この陣営なら活躍の機会はある。陣営中唯一の投射4回攻撃ユニットなので、とどめ役として使える。また必要経験値も少ないのでランクアップを狙うのも良い。貫通弱点相手に使うのはやや力不足なので銃撃兵に期待しよう。また、森で60%回避というのも忘れてはならない。対エルフでは森地形の占領は重要なので覚えておくと良い。

グリフォンライダー
全ユニット中最高額の斥候。初心者も上級者も狙ってくるので注意。火力は斥候ユニットとしては凄まじい。夜のオークの兵卒がぶんぶん飛んでいるのを想像してもらうとわかりやすい。そのおかげで特定の斬撃弱点のユニットは瞬殺できることも。博打ではあるが、次のターン逃げられる状況なら試す価値はある。また平地の壁役としても使えなくもない。だが基本としてはその火力で相手の行動を制限するように使うのが正しいだろう。斥候役としてだけ使うには24gは高すぎるので注意。山で60%だが大抵ドワーフに明け渡すのが良い。ミラーでは追いはぎ・盗賊に相性が良いためこちらの方が優秀である。

2010年4月11日日曜日

アンデッド(Undead)

アンデッドに関しての攻略記事としては既に素晴らしいサイトがあるが、まとまっているとは言い難い。記事を書く価値は十分にあると考える。

スケルトン
近接が薄くなりがちなこの陣営にとって重要なユニット。魔術師やウーズ、狂戦士などの天敵となるユニットを駆逐し、暗黒僧をサポートするのが主な役目だろう。もちろん7-3の斬撃は火力としても期待できる。脆い脆いと価値を低く見積もられがちだが、メジャーな斬撃と貫通への耐性を備えているのは素晴らしい点である。特にアンデッド対策ユニットが少ない序盤のポテンシャルはなかなか。しかし、弱点を付かれると脆いので壁として安定しないのが辛いのも確か。そこら辺を他のユニットでどう補うかがポイントである。ランクアップはほぼデスブレード一択。夜ならウーズも瞬殺できるようになるし、移動力6は大きい。

スケルトンアーチャー
14gとスケルトンより1g安く耐性は同じ。アンデッドの天敵の魔術師やドレークの焼却者にも反撃が返せるので、一方的にカモられたりしない。手元に14gあったら雇っておきたいユニット…のように見えるが、罠である。どのような戦略でも暗黒僧が火力の中心となることは確定しているので、同じ投射ユニットで火力は下位互換であるこのユニットを雇う意味はかなり薄い。暗黒僧と役割が被るので腐ってしまう、ということである。また、冷気耐性貫通弱点持ちのユニットは竜騎兵と剣術師しかいないので相性補完の必要性も薄い。このように考えると上記のユニットを持つ忠誠軍や、安価な守備兼攻撃ユニットとして活用できるドレークに対して以外に雇うことはほとんどないだろう。逆に必要な場合は複数雇うことも十分考えられる。

暗黒僧
主力。魔法付きで夜の12-2の投射冷気は凄まじい。これで16gなのだからバランスブレイカーであるが、一方で近接を持たないという致命的な欠点も持つ。他の全てのユニットからノーリスクの近接攻撃を受けるというのは非常に辛い。壁役は必須である。16gなのでどうしても守りきれない暗黒僧がいる場合は切り捨てても構わないが、くれぐれも暗黒僧だけ狩り取られ烏合の衆が残るという事態は避けたい。
夜確実に村攻めできるように揃えておこう。昼でも数さえ揃っていれば相手を追い返すこともできる。逆に暗黒僧が一時的にでも減ると、相手にとって攻撃のチャンスなので常に数に気を配ろう。特に対ドレークやミラーでは雇いすぎることは無いぐらい重要。

グール
村守備用ユニット。なんとなく丈夫そうなイメージを持つが、冷気と貫通、秘術以外に対しては実はオークの兵卒の方が守備力が上である。その上前者2つは大半のアンデッドが耐性を持っているので、とりたてて堅いわけでは無い。毒による牽制が丈夫さを引き出すユニットである。したがって自分から毒を付けに行って反撃でダメージを負うのは賢い運用とは言えない。反撃の弱い投射ユニット相手なら毒を活用できると思うかもしれないが、アンデッドにとって危険な投射ユニットはさっさとスケルトンで退治したほうが有効である。したがって投射攻撃を集中されて一体も毒を付けずに死んだとしても、攻撃を受け止める役を遂行できたなら気に病むことはない。ドレークに対しては(そもそも村守備という概念が)あまり役に立たないのでお勧めできない。他の陣営なら着実なアドバンテージを取るために一体はあって良いだろう。こいつがいないと村を取っては退却を繰り返すことになる。

ヴァンパイアバット
斥候その1。後方撹乱できるマップでは非常に強く、戦闘が始まる前に決着が付くことすらある。村を取る時はできるだけ60%の(複合地形を持つ)村を狙おう。それ以外のマップでは単なる脆い斥候となってしまうので注意。斥候同士のぶつかり合いにも弱いし、アンデッドは視界が良くないので値段以上に斥候ユニットが落とされるのは痛い。Lv0ユニットであることはメリットでもあるが、ZOCが貼れないというデメリットも存在する。これは暗黒僧をできるだけ守りたいこの陣営にとって無視できない問題である。ただ、もうひとつの斥候であるゴーストの扱いも難しいので単に安いという理由だけでこっちを選ぶのも初心者には悪くない。ミラーでは実質ゴーストが役に立たないのに対し、こちらは冷気耐性に加え秘術耐性もあるので活躍できる。吸血コウモリにまでしてしまえば暗黒僧もそう簡単に落とせない。

ゴースト
斥候その2。斥候兼壁役兼とどめ役、と言った所だが、それぞれに専念するには値段が高すぎる。複数の役目をこなしたいところだがHP18、回避50%というのは何とも安定しない。耐性も冷気と火炎、秘術以外全て50%なので決まった役割を持ちづらい。安定した運用にはやはり吸収攻撃を活用したい。秘術属性なので、それがよく効く相手=多く吸収できる相手を仮想敵にしたい所。つまり人間系には不利ということである。魔術師に非常に弱いので注意。夜明け、夕方でも1ターンキルされる可能性がある。また、ナルガンはこいつに対抗するユニットを持たないことで有名だが、こちらも牽制できるのが狂戦士ぐらいということに注意。下手すると盗賊の奇襲やドワーフのごり押しでやられてアドバンテージを取られてしまう。キャンペーンほどの活躍は見込めないが、やはりランクアップはレイスをお勧めしたい。秘術弱点持ちには非常に強い。

歩く死体 
とりあえず一人ゾンビ化すれば元は取れるので運用は非常に単純に見えるが、結論から言うと上級者向けである。移動力4なので、攻めに連れていくと置いてけぼりになったり逃げ遅れたりする。したがって守りに使うのが妥当であるが、特に耐性がある訳でも無いので暇なユニットに殴られて即死してしまうことも。また、攻撃回数2回というのも信頼がならない。相手が回避40%なら16%の確率でゾンビ化は失敗し、下手すると反撃で死んでしまう。慎重になりすぎといわれるかもしれないが、「ゾンビ化失敗したので死にかけのユニットに暗黒僧を狩られました」ではお話にならない。低回避、打撃耐性なしの対アンデッドユニットを考えると相性が良いのはトロルの子供か。大量のユニットを持つ北方部族はいかに暗黒僧の火力でも辛いので、こいつで緩和するのは悪くない。他の陣営に対して雇うのはそれほどお勧めできない。

2010年4月3日土曜日

反乱軍(Rebels)

エルフの戦士
エルフの器用貧乏さの象徴のようなユニット。5-4の斬撃攻撃は非常に安定したダメージソースであり、とどめ役にも使える。強力とも相性が良い(6-4になる)。3-3の投射貫通攻撃は投射攻撃を持たないユニットをじわじわと削ったり、単に反撃としても良い。移動コストも森で1なのを生かせばなかなか動きやすい。ただどれも中途半端な性能。また、戦士系は普通壁役、村守備役として活用することが多いのだが、他の陣営と比べてHPが少ないのでごり押しに弱い。その上器用の特性があるため、頑強の付く確率が減ってしまっている。頑強持ちが出たら大事に扱おう。ランクアップは統率持ちの隊長がおすすめ。キャンペーンでもみんなこれを選んだのでは?

エルフの射手
ほとんど全ての斥候に相性が良く、移動力も高いので斥候キラーとして活躍できる。
器用が付くと6-4になり、単に火力が増えるだけでなくドレークへのダメージが7-4となる。ちなみに付かないと5-4のままなのでこの差は非常に大きい。村攻めに活用するのは大抵魔術師の方が優秀だが、移動力が高い投射ユニットというのは珍しく、変則的な攻めが可能。例えば、守備の厚い村を素通りして薄い村を攻めるなど。とはいえ活用するのはやや難しいし、17gとなかなか値段が張るので上級者向けのユニットと言えるかもしれない。言うまでもないが森で70%回避はフル活用しよう。ランクアップは2種類あって、村攻めにも使いやすくなる射撃手と、山の移動コストが下がりやや丈夫で伏兵持ちのレンジャーがある。火力の助けとなる射撃手が普通の状況ではお勧めだが、運が悪くて戦士に頑強が付かなかったり、前衛が不安な場合(往々にしてある)はレンジャーも良いだろう。

エルフの斥候
能力だけ見れば非常に優秀。斥候として必要な能力を全て備えている。移動力9と移動コストが森で1を生かして他の斥候以上の視界を得ることができるし、近接、投射ともに備えているので効率良くとどめがさせる。森地形を相手よりも先に取るという点でも重要なユニット。ただ騎乗ユニットの定めか、山の移動コストが3と非常に悪いのに注意。それ以上の致命的な欠点は、他のユニットと性能が大差ないことである。例によってこいつも近接斬撃、遠距離貫通なので戦士や射手と役割が被ってしまう上に、それぞれは専門職にかなわない。斥候役としてしか役に立たないのに、値段が18gとかなりの負担になるということだ。ランクアップでは移動力+1、村回避50%と細かい部分が改良されている。

エルフの女呪術師
Lv1ユニットで遅化を使えるユニットはこいつだけ。遅化の汎用性はすさまじく、とりあえず悪地形にいるユニットを遅くしておくだけで活用できる。相手が攻めて来ている場合は1ユニット無力化できるし、攻めていく場合は逃げるユニットを遅くして捕まえておける。一番相手にするのが辛いユニットを選ぼう。無双している敵リーダーを遅くするのも非常に有効で、もし相手が逃げきれたとしても主塔にたどり着くターンが遅くなってしまい、雇用が間に合わなくなったりする。欠点は火力に期待できないこと。反乱軍に限らず中立は火力不足に悩まされることが多く、このような補助専門ユニットを雇うのはそれほど良い選択ではない。ー戦線に一人いれば十分だろう。回復能力もあるがHPの低いエルフにはあまり相性が良くない。ランクアップは女魔術師一択。ほとんどあらゆる点でドルイド僧に勝っている。

魔術師
忠誠軍に比べれば需要は大きく下がるが、やはり魔法は便利。村取りに使うのが普通か。相性補完の必要はないことが多いが、火力不足を補えるというメリットも存在する。こいつとウーズでなんちゃって秩序陣営を構成するのもマップによっては選択肢であろう。とどめに使うことはあまり無いはずなのでランクアップについては自由に考えて良いだろう。前述した構成なら秩序の白魔術師も選択に入るだろうし。

ウーズ
一人だけエルフと大きく違う特徴を持つユニット。つまりユニットの差別化という意味でまず重要ということである。性能は忠誠軍の重歩兵と似ていて、低回避で2回打撃攻撃。最も大きな相違点は高い打撃耐性である。おかげでトロルや重歩兵、追いはぎなど打撃しか持たないユニットは完封できる。もちろん貫通のみのユニットもカモ。また冷気耐性を備えているためアンデッドにも重歩兵以上に強い。HPは高いが重歩兵以上の低回避かつ斬撃耐性が無いので、意外に継続戦闘力が無い(そのための再生ではあるが)。瞬殺されないように注意しよう。また昼の火力は高いとはいえ2回攻撃なので過信は禁物。ドレークとは最悪の相性なので初期雇用はお勧めできない。また、ミラーでも呪術師の遅化と戦士の斬撃コンボで魔術師なしで対処されてしまうので使いにくい。逆にその他の陣営で、使えそうならさっさと雇おう。移動力4なので戦線に運ぶのは時間がかかる。ランクアップの老ウーズはあまり強くなったように見えないが、さすがにこいつを瞬殺するのは難しいだろう。

マーマンの漁師
水上ユニットの中では最も使いにくい。対水上ユニットなら互角かそれ以上に戦えるが、水村を取るのにはさすがに火力が無さ過ぎる。そしてHPが低く近接能力は弱いので、陸上ユニットに強引に倒されることもしばしば。この性能で15gと他の水上ユニットより1g高い。一応ドレークには最もウザい相手…なのか?秩序ユニットということは頭に入れておこう。ランクアップは投網兵がお勧め(というか槍兵にした記憶が無い)。水上からでもやはり遅化は非常に便利。移動力も上がるしね。